教え子がパラリンピックで世界新記録をマーク
リオを始め複数のパラリンピック競泳大会でメダリストとなった教え子を持つ伊藤裕子さん。
これまで500人以上の障がいを持つ子どもと向き合ってきたスイミングコーチであり、メディカルフィットネスクラブLENの代表でもある。
スイミングの魅力について、伊藤さんはこう話す。「転倒のリスクがある子でも、水の中では浮力を活かして自分の足で立てたり、泳げるようになったり。世界が変わります」。
LENには、アメリカ製の様々なサイズのプールが7台と本場ジャグジーバス4台、スクールのできる中型プールがある。水質にもこだわり地下100mから汲み上げた天然水を使用。
会員は障がい者、健常者、子ども、大人とさまざま。「障がいのある方と健常者が共に肩を並べてトレーニングできるフィットネスクラブを作りたいと思いました」と伊藤さん。
脊椎損傷、頸椎損傷、脳性麻痺、知的障がい、全盲の子。
さまざまな障がいのある子がLENに来る。「うちは隔てませんので」の言葉通り、スイミングスクールでは、障がいのある子も健常な子も一緒に水泳を楽しむ。
共に学ぶこの経験が、子どもたちの未来を変えていくと信じている。
ポイントカラーの赤がたくさん使われた館内は、いるだけで明るく元気になれる場所。
トイレには右麻痺、左麻痺、どちらの方も使いやすいように手すりを設置し、ロッカールームは、男性用、女性用の他、異性の家族でも介護しやすいファミリー用も用意している。
誰にとっても心地よいフィットネスクラブ。細部まで、伊藤さんのこれまでの知見と経験が活かされている。
少女時代は身体が弱く主治医の勧めで水泳を開始
このようにユニークなLENを立ち上げた伊藤さんは「スポーツは好きでしたが貧血気味で、朝礼でよく倒れるような女の子でした」と子どもの頃を語る。
水泳を始めたのも主治医の勧め。伊藤さんとプールを結び付けるターニングポイントとなった。
幼い頃から父母の教えは「分け隔てをしないこと」。
それを体現する恩師にも出会い、伊藤さんの生き方の礎になっている。
だから初めて障がいのある子と接した時も違和感はなかった。
「水の中は熟知しているので、安全確保さえできれば教えられると思いました」。
相手を知り、敬意を払い、よく見る。伊藤さんの生きかたは変わらない。LENに来れば、その一端に触れることができる。
Profile
1992年、障害の子供たちのための水泳教室を開設。1997年、活動が認められ「中日新聞教育賞」を受賞。パラリンピック競泳大会のメダリストを始め、活躍する教え子を多数持つ。メディカルフィットネスクラブLEN代表。
個別に行うカウンセリングを基に個人個人の体力や目的にあった運動プログラムを提案します。
メディカルフィットネスクラブLEN(レン)
静岡県浜松市西区入野町8877-1
TEL:053-525-8004
FAX:053-525-8019
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